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愛犬のよだれやけは防げる?飼い主さんにできる対策を徹底解説!
愛犬の口まわりの毛の変色が気になったことはありませんか?毛色の淡い犬や長毛種の場合、特に目立ちやすいですよね。なかには変色だけでなく、ニオイが発生しているケースもあります。
これは「よだれやけ」と呼ばれる現象ですが、「なにかの病気の症状では?」と不安になる飼い主さんもいるのではないでしょうか?
この記事では、「よだれやけ」の原因とケア方法を解説します。また飼い主さんにできる予防改善法もお伝えしますので、愛犬のお手入れ・健康管理に役立ててくださいね!
まとめると
犬のよだれ予防には、口内・口まわり・食器やおもちゃを清潔に…口内環境向上のポイントは?
この記事では以下のことがわかります
- 犬のよだれやけとは
- 犬のよだれやけはなぜできるの?
- 愛犬のよだれやけをケアする具体的方法
- 歯周病が原因のよだれやけは歯みがきで予防・改善!
- 愛犬のよだれやけ防止につながるおすすめデンタルケアグッズ
飼い主さんと愛犬双方が楽しくケアできるよう、それぞれ具体的に説明します。
目次
犬のよだれやけとは
犬のよだれやけは、よだれが原因で口まわりの被毛が赤茶色・茶色に変色し、場合によってはニオイを発生する状態です。特に白など薄い色の被毛の犬や、口まわりにヒゲのある犬はよだれやけを起こしやすいようです。
一例として、シーズー、スピッツ、マルチーズのような被毛が白に近い犬種はよだれやけが起きやすいといわれています。口まわりにヒゲがあるのは、ミニチュア・シュナウザー、トイ・プードル、ヨークシャー・テリアなどです。
よだれやけによる愛犬の見た目の変化や異臭は飼い主さんにとって不安なものですが、原因を理解し、改善・予防ができれば安心できるでしょう。まずは原因から理解しておきましょう!
犬のよだれやけはなぜできるの?
よだれやけを改善・予防するためには、よだれやけが起きる原因を理解しておきましょう。原因は大きく分けて4つ考えられます。
よだれやけの原因1:おもちゃや食器などの環境
おもちゃ・食器にはどうしても唾液がつきます。雑菌の多い唾液がついたままのおもちゃや食器を使ってしまうと、いくら口内環境に気をつけていても、おもちゃ・食器でまた口の中に菌を取り込んでしまいます。
また、硬すぎるタイプのおもちゃは、歯が折れる・歯の表面が摩耗するなど、口内環境の悪化につながる可能性がありますので、注意が必要です。
よだれやけの原因2:ドッグフード
ドッグフードに油分が多いと、被毛に油分が付着して酸化し、変色するケースがあるようです。
よだれやけの原因3:お口の中の雑菌
口の中のお手入れが十分でないと口内環境が悪くなり、口内の雑菌を含んだよだれが被毛・ヒゲについて雑菌が繁殖。変色・異臭の原因となりえます。
よだれやけの原因4:お口の中の病気
よだれやけを引き起こすのは唾液で、唾液量増加の原因として多いのは、歯石や歯肉炎といわれています。口腔内にたまった細菌を取り除こうとして唾液が増え、よだれやけが起きているケースもあるようです。
よだれやけができて鼻水も出ている場合、動物病院を受診したほうがいいでしょう。
鼻水は、「透明でサラサラタイプ」と「黄緑で粘り気のあるタイプ」に分かれます。
サラサラタイプはアレルギー性の症状として出る可能性があり、人間のスギ花粉症などもこのタイプです。
粘り気タイプは、細菌などの感染によって起こる可能性が高く、人間が風邪をひいたときと同じような症状になります。ただし、動物の場合、全身ではなく鼻の中に限定した病変が多いようです。
愛犬のよだれやけをケアする具体的方法
愛犬のよだれやけのケア方法を具体的に解説します。
思い切って口まわりの毛をカットして清潔にする!
できてしまったよだれやけを元の状態に戻すのは、なかなか厳しいようです。日頃から口まわりの毛を短くカットして清潔に保っておくと、よだれやけの予防につながります。カットが必要な犬種なら、トリミングサロンで相談にのってもらうのもいいでしょう。ご自身でカットする方法もありますが、慣れないと動いてしまって愛犬やご自身の思わぬケガにつながる可能性もあるので、十分お気をつけください!
こまめに口まわりを清潔にする
ご飯を食べたあとなどは、口まわりによだれがつきやすいもの。ぬらしたタオルやウェットティッシュなどでさっぱりふき取ってあげましょう。気になったときにすぐに取り出せるように、愛犬と過ごすお部屋にはウェットティッシュをケースごと置いておくのがおすすめです。愛犬とのお出かけの際も持参すると良いでしょう!
食器やおもちゃも清潔を保つ
食器は食事ごとに、おもちゃも定期的に洗いましょう。毎日洗うのがむずかしいタイプのおもちゃなどは、殺菌力があり口に入っても問題のないスプレーなどを使って、清潔な状態をキープしてください。
雑菌の繁殖を予防するには、食器はプラスチックよりステンレス・陶器素材がおすすめです!
歯みがきで口内環境を良くして歯周病を予防する
悪化した口内環境はよだれやけの原因になるのはもちろん、歯周病を引き起こし、将来的には、あごの骨や内臓に影響が出るリスクもあります。
お口の中の環境を良くするためには、お口の中の雑菌を増やさないようにするケアが欠かせません。効果が期待できるケアは、歯みがきです。
次の項では、歯みがきのしつけ方法、愛犬の歯みがきを続けるコツなどについて説明します。
歯周病が原因のよだれやけは歯みがきで予防・改善!
よだれやけを改善・予防するには、口まわり・食器・おもちゃの環境を清潔に保ち、口内環境を良くすると効果的です。口内環境の向上に効果が期待できるのは、歯みがきです。
歯みがきがしっかりできていると、歯周病によるあごの骨や内臓への悪影響も防げます。「歯みがきトレーニングが苦手」「毎日そこまでやる自信がない」という飼い主さんもいるかもしれませんが、せっかくですので気軽に楽しくケアしたいですよね。
ここからは、歯みがきを楽しい習慣にするポイント・コツをお伝えします!
歯みがきのしつけは何歳からでもできる
「ずっと歯みがきをしてこなかった」と気にされていませんか?年齢を理由にあきらめる必要はありません。犬の歯みがきトレーニングは何歳からでも間に合います。犬に「歯みがき=楽しい」と覚えてもらうだけです!
歯みがきはスキンシップ!新たなコミュニケーションが生まれる
「散歩にブラッシング、目や耳のお手入れに加えて歯みがきまで手がまわるかな……」と考えてしまう飼い主さんもいらっしゃるでしょう。歯みがきは上手にトレーニングすれば、むしろ楽しいスキンシップの時間にもなります。おもちゃやおやつを使って練習すると、愛犬は歯みがきを「楽しいもの」ととらえてくれるでしょう。
愛犬が楽しそうにケアさせてくれるのは、飼い主さんにとってうれしいもの。以下の動画を参考に歯みがきの練習をしてみましょう。
- 歯を触られる=ごほうび→歯を触られる=楽しい!
- 歯ブラシを見せてごほうびをあげ、歯ブラシが出てきたらいいことがあると印象づける
- 「磨けたらごほうび」を繰り返し、徐々にごほうびの回数を減らしながら歯みがきに慣れさせる
歯みがきの訓練の際、うまくできたときには「GOOD!」「おりこうさん」など普段のしつけの際のほめことばを使い、愛犬をめいっぱいほめてあげてください。歯みがきができるようになると、最初に「おすわり」「待て」ができたときと同じように、飼い主さんも達成感につつまれることでしょう。
多少時間がかかりますが、歯みがきがしっかりできるようになると、愛犬との楽しい時間が増えてさらに健康状態が向上するという、好循環が生まれます。
便利なケアアイテムの利用もおすすめ
仕事が忙しかったり家族のことで時間が取られたりして、頻繁に歯みがきの時間を確保できないなど、飼い主さんにもいろいろ事情があるでしょう。
しかし最近は、そんなときでも手軽に使えてデンタルケアの効果が出やすい便利なアイテムがそろっています。
毎日じっくり歯みがきできない環境なら、このような便利なアイテムの力を借りましょう。嗜好性が高いものが多くラインナップされているので、愛犬が喜ぶアイテムを探してみてください。
愛犬のよだれやけ防止につながるおすすめデンタルケアグッズ
歯みがきの効果を高めるためには、ケアアイテムを取り入れるのがおすすめです。
ここからは、代表的なアイテムを紹介します。
愛犬も大喜びのデンタルガム
デンタルガムは噛むことで歯垢を軽減し、なかには口臭をすっきりさせる効果がプラスされているタイプもあります。多くの場合、犬の大きさに合わせてサイズ展開されており、体型に合わせたガム選びが可能です。
硬すぎずやわらかすぎず適度な硬さがあり、安全性・有効性がしっかり確認できるものがいいでしょう。
歯磨きペーストはフレーバーや配合成分が大事
愛犬がおいしいと感じるフレーバーのついた歯みがきペーストなら、愛犬は歯みがきが大好きになるでしょう。酵素配合など、時間がないときは舐めさせるだけでも効果が期待できるアイテムもあります。口をすすぐ必要もなく、忙しい飼い主さんも手軽に使うことができます。
歯みがきペーストを選ぶ際は、フレーバーはもちろん、どのような効果が期待できるのかもしっかりチェックするといいでしょう。
毎日の飲み水に混ぜるだけでOKのお助けアイテム
飲み水に混ぜるだけでデンタルケアができる液体歯みがきもあります。例えば、直接愛犬の口に入るものなので、安全性や有効性を確認して納得できるものを選びましょう。
このアイテムは、単独ではなく、ブラッシングやデンタルガムと組み合わせて使うことで効果が発揮されるもの。デンタルケアのお助けアイテムとして常備しておくといいでしょう。キャップ部分に計量カップつきのタイプもあり、使い勝手抜群です!
デンタルブラシは大きさ・機能をチェック!
デンタルブラシはたくさんの種類がありますが、大切なのは以下のポイントです。
- 体格に合わせたサイズ
- 犬の体格はさまざま。体型に合わせたサイズを選びましょう。
- 歯周ポケット対応
歯周病は歯周ポケットに入り込んだ歯垢(=細菌のかたまり)によって引き起こされます。極細毛のブラシであれば、歯周ポケットにしっかりと入り込んでくれるでしょう。
まとめ
犬のよだれやけの症状と原因、自宅で飼い主さんにもできる予防改善策をお伝えしました。愛犬の口まわりはもちろん、食器やおもちゃなど愛犬を取りまく環境も清潔に保つことが大切です!
よだれやけ予防に重要なのは、口内環境を向上させること。口内環境が良ければ雑菌が繁殖せず、よだれやけにつながりにくくなります。また、歯周病の予防も期待できるでしょう。
口内環境向上に効果が期待できるのは何といっても歯みがきです。最近は嗜好性の高い便利な歯みがきアイテムもあります。飼い主さんも愛犬も楽しみになるような歯みがきタイムを習慣にすると、愛犬にストレスを与えることなくケアができることでしょう!